ハワイがテーマの映画鑑賞は、自宅でハワイ気分を作り出すときにきっとお役に立てるレビューを紹介します。
ハワイを舞台に自然や音楽、そして日常を映し出す映画の数々をお伝えします。
観光地の魅力だけでないハワイを自宅で楽しみましょう。
第4弾は「ハナレイ・ベイ」をご案内します。
吉田羊主演の本作は主人公のサチがハワイのカウアイ島にあるハナレイ・ベイを舞台に、息子の死と向き合い続ける姿を描いたヒューマンドラマです。
公開は2018年10月、原作は村上春樹の短編小説「東京奇譚集」の中の同名作品です。
物語は、サチの息子がカウアイ島のハナレイ・ベイでサーフィンしているとき、大きなサメに襲われて死んでしまうところから始まります。
サチは現地で警察やホテル、火葬場での手続きを済ませたあと、すぐに日本へ戻らずにカウアイ島で1週間過ごします。
本と水だけを手にして、息子が亡くなった海をただ眺める時間。
すぐに日本に帰ると「帰るの早いんだね」と、息子にへらず口をたたかれるのを、直感で感じたのかもしれません。
涙を一切流さずに手続きを済ませ、息子の部屋の片付けも早く済ませるサチにとって、息子の死を受け入れるための時間は必要なかったのかもしれません。
これまでと同じように、自分の気持ちをこらえるだけだから。
けれど、サチの場合、息子との関係が決して良くなかった。
そのため、息子に自身を受け入れてもらうことに10年の時間がかかっていたのです。
サチにとって、親子ってなんだったのでしょうか?
サチは息子の写真を1枚も持っていませんでした。
それでも10年のときが経って、溢れる感情を表に出すことができたサチ。
現地でサチのことをずっと心配してくれていた方へ正直な気持ちを伝えるサチのセリフがあります。
私はこの島を受け入れようとしています。
でもこの島は私を受け入れてくれないかもしれない。
私はそれすらも受け入れるのですか?
これは、次のようにも聞こえました。
私は息子の死を受け入れようとしています。
でも息子は私を受け入れてくれないかもしれない。
大切な人に大切であることを日頃から伝えているかどうか、思い直す映画です。
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「ハナレイ・ベイ」は、DVDでの視聴もよいですが、動画配信サービスでの無料視聴をおすすめします。
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あらすじ
サチの家の電話が鳴る。
息子がカウアイ島のハナレイ・ベイでサーフィン中に大きなサメに襲われて死んでしまったという日本領事館からの知らせでした。
旦那をずっと昔に亡くしていたから、サチ1人で育ててきた1人息子でした。
サチは1人でカウアイ島へ向かいます。
そして、
警察署の遺体安置所で、息子と対面します。
「息子さんに間違いありませんか?」
「はい。」
警察官が付き添い、息子の荷物を確認していきます。
衣類、パスポート、航空チケット領収書、カセットウォークマン、雑誌などの手荷物が、ひとつひとつ、ビニール袋に入れられています。
その後、未払いの宿泊費を支払おうと息子が宿泊していた宿へ向かいました。
2人の男性(宿のオーナー)が、この宿は前払い制であるため、息子に未払いはないことを教えてくれます。
宿の庭に息子のサーフボードが立て掛けてありました。
サーフボードには無残にもサメに噛みちぎられたあとがあります。
宿のオーナーに持っていくかと言われましたが、サチは小さく首を横に振ります。
火葬が終わり、日本へ帰ろうと空港のチェックインカウンターまで来たけれど、サチは思い直したように、レンタカーカウンターへ向かいます。
車種とレンタル期間をたずねられ、大きくてタフな車を1週間と答えます。
折り畳みチェアと本と水。
日陰を探して、腰をおろして海を眺め始めました。
時間が過ぎて、日向になれば、日陰へ折り畳みチェアをずらします。
秋のカウアイ島のノースショア、1日に何度か激しい雨が降り出すことも。
雨が降り出せば、車の中で雨を眺めます。
また雨があがれば、ビーチに出て海を眺めます。
そうして、1日中、海を眺めて過ごしますが、サチは決して、海に近づきません。
十年後
あれから毎年、サチは息子の命日の少し前にハナレイを訪れ、三週間ばかり滞在しています。
毎日、本と水を持って海岸に行き、折り畳みチェアに座って、海を眺めます。
時間は経過しています。
警察官は亡くなってしまったそうです。
タカシが泊まっていたホテルのオーナーの友達は、戦争で亡くなってしまったそうです。
ピアノを弾くなじみの店ができています。
今年もいつもと同じように、本を読み進めて、日本へ帰るつもりでした。
そのつもりだったのに…
日本からサーフィントリップにきた若者2人との出会いでサチの気持ちに変化が起きます。
当時の息子と同じくらいの年齢2人。
誰かのためにサンドイッチを作るって、息子が死んでからあったのかな。
息子に作っていたみたいに。
誰かに守られたことってあったのかな。
ずっと自分で自分を守ってきたから、
サーフィンをやってみようかと思ったこと、あったかな。
いよいよ明日帰るという2人から、
「ディック・ブリュワーの赤いサーフボードを持った片脚の日本人サーファーを見たことがあるか」と聞かれます。
サチがいつも座って本を読んでいる場所からちょっと離れたところに片脚で立っていたと言います。
困惑するサチは、どちらの脚がなかったかをたずねます。
息子と同じ右脚。
2人はサーフィン中に海から見掛けたようで、砂浜にあがるともういなくなってしまったそうです。
「話してみたかったんだよね」と。
ディック・ブリュワーの赤いサーフボードは、サチが息子に買ってあげたものでした。
買ってあげたとき、家の中でサーフパンツに履き替えて、サーフボードを抱えて、リビングに見せにきたっけ。
「ねぇ、いい?」「似合ってる?」ってファッションショーしてきたっけ。
「なんか言うことないの?」って聞くと、素直に「ありがとう」って、言ったかな。
息子の写真を1枚も持っていないサチ。
そんなことも今の今までサチにとっては、あたり前のことでした。
こうして、何年も毎年ハナレイを訪れてきたけど、「会いたい」って口に出したこともなかったかもしれない。
けど今は… あなたに会いたい…
見どころ
本作は大きな自然と1人の母親をずっと追い掛けている物語です。
吉田羊の演技に引き込まれます。
特に表情に見どころがあります。
いくつも吉田羊の表情を数秒捉えるシーンがあるのですが、セリフなし、目線や顔の角度、まばたきや小さな微笑みだったり、涙を流すわけでもないのに、悲しさが伝わってきたり。
すっかり引き寄せられてしまいました。
最後のシーンのサチの表情…
ようやく息子に会えたのかな。
私が好きなシーン
01. サーフィンシーン
日本から来た若者役で出演するプロサーファー佐藤魁のサーフシーンが流れます。
佐藤魁といえば、テラスハウス史上最高にドラマチックな場面を残しています。
イヤホンをシェアしながら、映画を見て、ひとつの毛布にくるまって、キスするシーン。
お互い好きだけど、活動場所は離れることで、この先が見えないし、付き合わないという選択をします。
テラスハウスの中でもパートナーに自然を好きになって欲しいと行動していた彼だからこそ、本作で自然を受け入れるのに苦労するサチへの手助けができたのかもしれません。
02. 波の音がずっと聞こえている
映画はカウアイ島のハナレイベイで撮影され、半分以上、波の音が流れていました。
水中から空を見上げるシーンも度々登場します。
美しい自然を感じられる映画です。
03. ファッションショー
サチが息子にサーフボードを買ってあげたとき、家の中で息子がサーフパンツに履き替えて、サーフボードを抱えて、リビングに見せに来るシーンはお気に入りです。
「ねぇ、いい?」「似合ってる?」って聞いてきます。
「なんか言うことないの?」ってサチが聞くと、素直に「ありがとう」って。
それを聞いたサチのこぼれ出る笑顔も最高です。
04. カセットウォークマンを通してひとつになれたシーン
自宅の押し入れで見つけて、なぜか息子が気に入って、ハワイに持って行ったカセットウォークマン。
サチは息子の遺品の中にそれを見つけて、10年間、自宅で段ボールにしまったままにしていましたが、10年後のカウアイ島から戻ったあと、電池を入れ替えて、再生してみます。
イヤホンから流れる曲は、イギーポップの「The Passenger」。
ようやく、息子と手を取り合えたんだな、そんな瞬間に思えました。
素敵なセリフ
01. あのサンドイッチ、おばさんが作ったんですか?ちょっと味濃いすね。
サンドイッチ、朝出掛ける息子に作ったシーンがあります。
息子は食べてくれなかったから、食べてくれたことだけでも嬉しかったのかもしれません。
02. あなたに会いたい
サチが息子に対してこらえていた正直な気持ちを初めて言葉にしたシーンです。
このセリフのシーンはぜひ見ていただきたいです。
セリフ自体も素敵ですが、言葉だけでなく、感情溢れる表現の凄さを確かめていただきたいです。
03. 女の子とうまくやる方法は三つしかない。相手の話を黙って聞く。着ている洋服をほめる。できるだけおいしいものを食べさせる。それだけやって駄目なら、とりあえずあきらめた方がいい。
ハワイで過ごした若者の一人と東京で再会し、サチが送ったセリフ。
アドバイスを送ることもなかった息子に伝えるように。
別れ際、「じゃあ、さいなら」という言葉に足を止めて、手帳に挟んでいた息子の写真を見せるのですが、「じゃあ、さいなら」、同じように、前に息子にも言われてたような気がします。
おわりに
最後までご覧いただきありがとうございます。
カウアイ島を舞台にしたヒューマンドラマ「ハナレイ・ベイ」のご案内でした。
息子の部屋のポスターは、プロサーファーであるアンディー・アイアンズのポスターでした。
息子は、アンディーに憧れて、ハナレイ・ベイに向かったのかもしれません。
アンディーは2010年に32歳の若さで亡くなっています。アンディーの故郷はハナレイ・ベイにありました。
大切な人を亡くしたことを自身が受け入れる以上に、自身も相手に受け入れてもらうことが必要なんだと思います。
今回の記事をきっかけに、本作をご覧になっていただけたら、嬉しい限りです。
皆さまの自宅でハワイ気分のお役に立てますと幸いです。
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